探偵に依頼しても証拠が取れないことはある?不成功の理由と返金の実際
数十万円を払えば、確実に写真が手に入る。──そう思い込んだまま契約書にサインする前に、どうか一度だけ、この記事を読んでください。
探偵に依頼しても、証拠が取れないことは実際にあります。「必ず取れます」と言い切る事務所があれば、その言葉のほうを疑ってください。
不成功の最大の原因は、調査員の腕ではありません。行動パターンを把握しないまま調査日を決めてしまうことです。空振りは、契約前の準備段階ですでに始まっています。
「成功報酬型なら取れなければ0円」も、実際にはそうとは限りません。契約書の「成功の定義」が曖昧だと、不貞の証拠がなくても「対象者の行動を確認できた」ことをもって成功と扱われる余地が残ります。
そして、最後にこれだけは言わせてください。証拠が取れなかったことは、必ずしも失敗ではありません。「疑いが晴れた」という結論に、あなたはお金を払ったのかもしれないのです。
探偵のサイトを何十件も見て、どこも「豊富な実績」「高い成功率」と書いてあって、それでも心のどこかがざわついている。──その直感は、正しいです。証拠が取れない依頼は、確かに存在します。実際、「探偵を雇って2ヶ月経つが、まともな証拠が取れない」という相談が、公開の質問掲示板に投稿されているのを見ることができます。
この記事は、探偵に依頼させないための記事ではありません。依頼するなら、空振りの確率をできるだけ下げてから依頼してほしいという一心で書いています。数十万円は、あなたにとって軽い金額ではないはずだからです。
- 証拠が取れない5つの理由と、そのうち自分で潰せるものはどれか
- 「成功報酬型」でも返金されないケースが、なぜ起きるのか
- 「会っている証拠」と「不貞の証拠」の違い。この中間状態が最も多い
- 結論:証拠が取れないことは、実際にあります
- 実際の「成功率」をどう読むか——数字が比較できない理由
- 不成功の理由①:調査日の選定ミス(最大の原因)
- 不成功の理由②:そもそも浮気していなかった
- 不成功の理由③:相手が警戒している
- 不成功の理由④:不貞の証拠として「足りない」パターン
- 不成功の理由⑤:調査時間が足りなかった
- 【最重要】「成功報酬型」でも返金されないケースがある
- 返金・減額をめぐるトラブルの現実
- 不成功を減らすために、依頼前にできること4つ
- 不成功だったときの、現実的な次の一手
- 「証拠が取れなかった」も、1つの結論である
- SNS・体験談で語られている「実際の金額」と結果
- 返金は「されない」だけではない——落ち度があれば請求できる
- 「完全成功報酬でお受けします」は、探偵が”クロだ”と判断した合図
- 「調査日」を契約書に書かせる——動かない日を狙われないために
- よくある質問
- まとめ
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01結論:証拠が取れないことは、実際にあります

最初に、いちばん残酷な事実から書きます。探偵に依頼しても、証拠が取れないことはあります。プロの調査員が、専用の機材を持って、複数名の体制で動いても、何も映っていない報告書が上がってくることは現実に起こります。そして、その場合でも、費用の全額または一部は請求されます。
この事実を、探偵事務所のサイトはあまり書きません。書けば依頼が減るからです。「成功率◯%」「豊富な実績」という言葉は並んでいても、「取れなかった依頼が何件あり、そのとき料金はどうなったのか」を正面から書いたページを見つけるのは簡単ではありません。ここに、依頼者と探偵のあいだの最も大きな情報の非対称があります。
証拠が取れない理由は、大きく5つに分かれる
「取れなかった」と一口に言っても、その中身はまったく違います。調査の設計ミスで空振りした場合と、そもそも対象者が浮気していなかった場合とでは、意味が正反対です。この記事では、不成功の理由を次の5つに切り分けて、それぞれ自分で防げるものか、防げないものかを明示していきます。
| 不成功の理由 | 依頼者側で防げるか | 本記事の該当セクション |
|---|---|---|
| ① 調査日の選定ミス(空振り) | ◎ 大きく防げる | セクション03 |
| ② そもそも浮気していなかった | × 防げない(そして防ぐ必要もない) | セクション04 |
| ③ 相手が警戒している | ○ 依頼者の言動しだいで大きく変わる | セクション05 |
| ④ 不貞の証拠として足りない | △ 証拠の水準を先に知れば減らせる | セクション06 |
| ⑤ 調査時間が足りなかった | ○ 予算配分と事前準備で改善できる | セクション07 |
少しだけ、気が楽になったでしょうか。5つのうち3つは、依頼前に手を打てば確率を下げられるものです。そして残りのうち1つは、そもそも「防ぐ必要のない不成功」です。
02実際の「成功率」をどう読むか——数字が比較できない理由
探偵事務所のサイトには、しばしば高い成功率の数字が掲げられています。90%台の数字を見ることも珍しくありません。この数字を見て「ほとんど取れるのか」と安心しかけた方に、冷や水を浴びせるようなことを書きます。その数字は、他社の数字と比較できません。
理由:「成功」の定義が、各社バラバラだから
成功率とは、分子を分母で割った数字です。ところが探偵業界には、この分子と分母の定義について、業界共通の統一ルールが存在しません。つまり、各社が自社の基準で「成功」を数え、自社の基準で母数を決めているということです。
たとえば、次のような定義がすべて「成功」としてカウントされ得ます。どれも嘘ではありません。しかし、意味はまったく違います。
| 「成功」の定義の例 | 実際に手に入るもの | 慰謝料請求に使えるか |
|---|---|---|
| ホテルへの出入りを複数回撮影できた | 不貞行為を推認させる強い証拠 | 使える可能性が高い |
| 対象者と相手が会っている写真が撮れた | 交際の事実を示す材料 | 単独では弱い |
| 対象者の行動を確認し報告書を作成した | 行動記録そのもの | 不貞の立証には足りない |
| 依頼者が調査結果に納得した | 主観的な満足 | 証拠としての意味はない |
下の2つの定義を採っている事務所なら、成功率が高くなるのは当然です。数字が高いことは、良い調査をしていることの証明にはなりません。数字を出すこと自体が悪いのではなく、定義を書かずに数字だけを出すことが、読者を誤解させるのです。
図1:成功率の数字そのものには、比較する意味がほとんどありません。契約前に確認すべきなのは「%」ではなく「御社の成功の定義を教えてください」という一問です。
契約前に聞くべき、たった一つの質問
なお、この質問に対して「ケースバイケースです」「そこは臨機応変に」と濁す答えが返ってきたときは、警戒してください。定義を書けない事務所は、定義がないまま料金を請求できる立場に立とうとしている可能性があります。
03不成功の理由①:調査日の選定ミス(最大の原因)

証拠が取れない理由のうち、最も多く、最も救いがなく、そして最も防ぎやすいのがこれです。空振りの最大の原因は、対象者の行動パターンを把握しないまま調査日を決めてしまうことだと、現役の調査員の解説でも繰り返し指摘されています。
「来週の金曜日でお願いします」が、数十万円を溶かす
相談に来た依頼者が、こう言うことがあります。「なんとなく金曜が怪しいので、来週の金曜でお願いします」。この「なんとなく」が、致命傷になります。調査は時間で課金されるからです。人が動けば動いた分だけ料金は発生し、対象者がまっすぐ帰宅して終われば、その日は何も残りません。そして料金だけが残ります。
料金相場は、調査員2名体制で1時間あたり1.5万〜2.5万円が目安です(事務所により異なります)。仮に1日6時間の張り込みを空振りすれば、それだけで10万円前後が何の成果もなく消える計算になります。パック料金でも同じことです。20時間パックで35万〜50万円が相場ですが、その20時間を外れた日に使い切ってしまえば、残るのは「何もなかった」という報告書だけです。
図2:同じ探偵、同じ料金、同じ機材でも、調査日の決め方だけで結果が割れます。空振りは、調査当日ではなく、その前の1ヶ月で決まっています。
探偵は、この話を積極的にはしない
正直に書きます。「まず1ヶ月、行動を記録してから来てください」と言えば、探偵はその1ヶ月分の売上を失います。だから、依頼者が準備不足のまま契約したいと言えば、止めない事務所も存在します。良心的な事務所の提案を期待するより、自分で準備してから行くほうが確実です。
記録するのは難しくありません。帰宅時刻、外出の頻度、車の走行距離、スマートフォンの扱い方の変化。これを1ヶ月続けるだけで、調査日の候補は2〜3日に絞り込めます。具体的な記録項目とシートの作り方は、探偵に依頼する前の行動記録の作り方と調査日を絞る手順で詳しく整理しています。ここを飛ばして依頼すると、その分をお金で買い戻すことになります。
04不成功の理由②:そもそも浮気していなかった
これは、探偵のサイトが最も書きたがらない理由です。しかし、一定の割合で確実に存在します。調査したが、対象者は浮気していなかった。だから証拠が出なかった。これは、調査の失敗ではありません。
この結果は「失敗」ではなく「結論」である
言葉を丁寧に切り分けます。証拠が出ないという同じ現象には、意味の異なる2つの中身があります。
| 状態 | 何が起きているか | あなたにとっての意味 |
|---|---|---|
| 調査の空振り | 浮気はしているが、その日に動きがなかった/尾行を撒かれた | 調査は未完。追加するか引くかの判断が必要 |
| 疑いが晴れた | そもそも不貞の事実がない | 調査は完了。答えが出ている |
この2つは、報告書の上では似た顔をしています。どちらも「不貞を裏付ける事実は確認できなかった」と書かれるからです。しかし、あなたの人生に対する意味は正反対です。前者はまだ何も分かっていない状態であり、後者は大きなことが1つ分かった状態です。
なぜ、この結論に価値があるのか
疑いを抱えて生活する日々がどれほど心を削るかは、この記事を読んでいる方がいちばんよくご存じだと思います。相手のスマホの裏側が気になり、帰宅時刻を無意識に数え、休日の何気ない外出にすら胸がざわつく。その状態は、それ自体が生活の質を確実に下げています。
「不貞の事実は確認できなかった」という結果が出たとき、あなたが手に入れたのは写真ではなく平穏に戻る足がかりです。それが数十万円に見合うかは人によって答えが違います。ただ、少なくとも「何も得られなかった」わけではないことは、はっきり書いておきます。
05不成功の理由③:相手が警戒している
対象者が警戒モードに入っていると、調査の難易度は跳ね上がります。行動は慎重になり、待ち合わせは分散し、車を使わなくなり、そもそも会う頻度自体が落ちます。警戒された相手を追うのは、無警戒な相手を追うのに比べて、何倍もの時間と費用がかかります。
警戒の引き金は、たいてい依頼者側にある
残念ですが、これが実情です。対象者が警戒する理由の多くは、探偵の技術不足ではなく、依頼者自身の過去の言動にあります。よくあるのは次の3つです。
加えて、調査そのものが露見してしまうケースもあります。尾行が発覚し、対象者と相手が警戒して別々にホテルへ入ったため、2人が一緒に写った写真が撮れなかったという失敗事例が報告されています。これは調査体制の問題でもありますが、依頼者の言動がきっかけで警戒が始まっていたケースも含まれます。バレる原因と、バレたときに何が起きるかについては、浮気調査が相手にバレる原因と失敗しない探偵の見極め方で詳しく解説しています。
探偵が「撮らない」判断をすることもある
意外に思われるかもしれませんが、対象者が明らかに警戒している状況では、探偵があえて撮影を見送る判断をすることがあります。無理にカメラを構えて発覚すれば、その日の1枚と引き換えに、以後すべての調査機会を失うからです。
報告書に「本日は接近を控えた」と書かれていたとき、それは怠慢ではなく判断である可能性があります。ただし、依頼者からすれば「料金は発生しているのに何も撮れていない」という事実は変わりません。この判断基準を、契約前に確認しておくことが、後の納得感を大きく左右します。
06不成功の理由④:不貞の証拠として「足りない」パターン

ここが、この記事で最も見落とされやすく、最も多く起きている状態です。写真は撮れた。二人が一緒にいるところも映っている。それでも、慰謝料請求には足りない。この中間状態が、実際には非常に多いのです。
「会っている証拠」と「不貞の証拠」は、別物です
法律上、不貞行為とは配偶者以外の人と、自由な意思で肉体関係を持つことを指します。ここが出発点です。したがって、次のようなものは、それ単独では不貞行為の立証になりません。
| 撮れたもの | 証拠としての位置づけ | 単独で不貞を立証できるか |
|---|---|---|
| 二人で食事をしている写真 | 交際をうかがわせる状況証拠 | できない |
| 車で二人きりでドライブ | 親密さを示す材料 | できない |
| 手をつないで歩いている | 親密さを示す材料 | できない |
| キスをしている写真 | 親密さは強く示す | できない(肉体関係の立証ではない) |
| ホテルに入る瞬間と出る瞬間の2点 | 不貞行為を推認させる中核証拠 | 可能性が高い(複数回あるほど強い) |
つまり、探偵が「二人が会っているところは押さえました」と報告してきても、それが即、慰謝料請求の武器になるとは限りません。立証の水準は「肉体関係があったと推認できるか」という一点にかかっています。そのため実務では、ホテルへの入室の瞬間と退室の瞬間の2点を押さえ、それが複数回記録されている状態が目標になります。
図3:証拠には階層があります。下の段だけを取って調査が終わってしまうと、「会っている証拠はあるが、不貞の証拠はない」という、いちばん歯がゆい場所に取り残されます。
なぜ、この中間状態で調査が終わってしまうのか
理由は明快です。時間切れです。食事とドライブは比較的早い段階で撮れます。しかしホテルへの出入りは、その日その時間に実際に行かなければ撮れません。20時間のパックが食事の尾行とドライブの追跡で消化されてしまえば、核心の1回にたどり着く前に契約が終わります。
依頼者は「一応、写真はある」という状態で報告書を受け取り、弁護士に見せて「これだけでは厳しい」と言われる。最も落胆が深いのは、何も取れなかった人ではなく、この中間状態で終わった人かもしれません。
07不成功の理由⑤:調査時間が足りなかった
中間状態で終わる直接の原因は、たいてい時間です。そして時間は、そのままお金です。ここは精神論では解決しません。予算と現実の折り合いをどうつけるかという、冷徹な計算の問題です。
20時間パックで足りず、追加を断念する
典型的な流れです。20時間パック(35万〜50万円が目安)で契約する。序盤の張り込みで対象者と相手の接触は確認できる。しかし核心の日に当たらないまま時間が減り、残りわずかになったところで「あと10時間の追加を」と提案される。追加は10万〜20万円台。──ここで、多くの人が止まります。
止まる理由は、お金だけではありません。追加してもまた取れないかもしれない、という恐怖です。すでに数十万円を投じ、成果は中間状態。ここでさらに払って、また同じ結果だったら。この不安は、まったく合理的なものです。
図4:調査時間は、そのまま総額に直結します。だからこそ「何時間必要か」を決める行動記録が、費用そのものを左右します。時間を買う余裕がないなら、時間を要らなくする準備をするしかありません。
予算は「使い切る前提」ではなく「残す前提」で組む
現実的な提案をします。もし総予算が50万円なら、最初から50万円のパックを組まないでください。30万円台のパックにして、20万円弱を追加調査のために残しておく。この組み方のほうが、中間状態で立ち往生する確率が下がります。
なぜなら、最初のパックで一発必中する保証はどこにもないからです。予算を全部使い切ってから「あと少しだった」と言われるのが、最も苦しい。追加余力を残しておけば、その「あと少し」に手が届きます。
08【最重要】「成功報酬型」でも返金されないケースがある
この記事の核心です。ここだけでも読んでいってください。「成功報酬型だから、証拠が取れなければお金はかからない」という理解は、正確ではありません。取れなくても請求されることは、実際に起こり得ます。
仕組み:曖昧な「成功の定義」が、すべてを決める
成功報酬型とは、「成功したら報酬を払う」契約です。ということは、何をもって成功とするかを決めているのは契約書です。そして、その定義が曖昧だと、こういうことが起こります。
不貞の証拠は撮れなかった。しかし報告書には、対象者の行動が時系列で記録され、相手と会っている写真も何枚か添えられている。事務所はこう言います。「調査は成功しています。対象者の行動を確認し、報告書としてお渡ししました」。──定義が「対象者の行動を確認すること」なら、これは契約上の成功です。文句を言う法的な足場が、非常に弱くなります。
図5:同じ「証拠が取れなかった」という結果でも、契約書の一行で行き先が真逆になります。分岐点は調査の現場ではなく、あなたがサインした紙の上にあります。
「成功報酬型」でも、ゼロ円になるとは限らない3つの理由
だからこそ、契約書は読まなければなりません。それも、その場で急いで読むのではなく、持ち帰って落ち着いて読む必要があります。契約書のどこを見るべきか、届出番号や重要事項説明書面をどう確認するかについては、悪質な探偵の見分け方と契約書で確認すべき項目にチェックリスト形式でまとめています。契約前の30分が、後の数十万円を決めます。
09返金・減額をめぐるトラブルの現実

ここでは、都合の悪い数字を正面から出します。探偵業者をめぐる消費生活相談は、実際に急増しています。楽観的な話をするつもりはありません。
国民生活センターに寄せられた探偵業者に関する消費生活相談は、2007年度の1,210件から、2016年度には7,660件へと増加したことが報じられています。約10年で6倍以上です。そして、その主要な相談類型が、まさにこの記事のテーマと重なります。「調査の内容が不十分だった」「高額な解約料を請求された」──この2つです。
この数字が意味していること
増加の背景には、探偵業法の施行で相談窓口の存在が知られ、声が届くようになった側面もあります。どちらが主因かは断定できませんが、「証拠が取れなかった/不十分だった」ことをめぐる紛争が相当数あるという事実は動きません。そして重要なのは、これらのトラブルの多くが契約の段階ですでに仕込まれているということです。調査の現場で何かが起きたのではなく、契約書に不利な条項があり、それを読まずにサインしたことが原因である場合が非常に多い。セクション08が最重要である理由が、ここにあります。
争いになったとき、探偵はあなたの味方ではない
ここも正確に理解しておく必要があります。探偵業者は、依頼者の代理人として解約交渉や返金交渉を行うことはできません。法律上、他人の代理として法律事務を扱えるのは弁護士です。つまり返金や減額を求めて争うことになったとき、その交渉の主体は、あなた自身か、あなたが依頼した弁護士です。
相手は契約実務に慣れており、あなたは初めてです。この非対称のなかで交渉するのは、精神的にも相当な負担になります。だからこそ、争わなくて済む契約を最初に選ぶことが、何よりの防御になります。
ここまで読んで「一度、相談だけしてみようか」と感じたら
迷っている段階こそ、無料相談で「自分のケースで調査が成立するのか」「今は動くべきか待つべきか」を確かめる価値があります。全国対応・相談は何度でも無料で、契約の義務はありません。話を聞いて、持ち帰って、比較して構いません。
無料相談してみる(24時間受付)相談は無料です。その場で契約する義務はありません。特定商取引法により、断った相手への再勧誘は禁止されています。
10不成功を減らすために、依頼前にできること4つ
ここまで、不成功に終わった人が共通して抱えていた問題を見てきました。逆算すれば、やるべきことは明確です。不成功に終わった人の多くは、この4つを契約前に確認していませんでした。順に潰していきます。
そして、この4つを確認する場が、探偵事務所の無料相談です。相談は、あなたが探偵に査定される場ではありません。あなたが探偵を面接する場です。成功の定義は何か、証拠が取れなかったとき料金はどうなるか、何名体制か。この3つを聞くだけで、事務所の姿勢は驚くほどはっきり分かります。無料相談で成功の定義を確認する具体的な聞き方を先に読んでおくと、当日、言葉に詰まらずに済みます。
11不成功だったときの、現実的な次の一手
それでも、証拠が取れなかった。報告書を前に、呆然としている。──そのときに取れる道は、大きく2つです。そして、どちらを選んでも構いません。引くことも、立派に合理的な判断です。
選択肢A:追加調査をする
初回で対象者と相手の接触が確認できている、行動パターンが見えてきた、といった前進の手応えがある場合は、追加調査に意味があります。特に中間状態(会っている証拠はあるが不貞の証拠がない)で終わっているなら、あと1回のホテル出入りが撮れれば局面が変わります。
ただし費用は積み上がります。追加10時間で10万〜20万円台が目安です。しかも、追加してまた取れない可能性もゼロではありません。「あと少しだから」という言葉に、期限はありません。追加するなら、「あと何時間で、何が撮れたら終わりにするか」を先に決めてからにしてください。ゴールを決めずに追加すると、際限がなくなります。
費用の工面が壁になっている場合は、分割払いや後払いといった選択肢もありますが、手数料で総額は増えます。それ以前に、調査時間そのものを圧縮して費用を下げる方法があります。浮気調査の費用が払えないときの分割・後払いと追加調査の費用の考え方を確認したうえで、追加するかを判断してください。
選択肢B:いったん引く
こちらも、まったく正しい選択です。引くことは、負けではありません。予算には限りがあり、あなたの心にも限りがあります。ここまでで数十万円を使い、成果が中間状態なら、そこで止める判断は十分に合理的です。
引くときに、やっておくとよいことが2つあります。1つは、取れた分の報告書を保管しておくこと。中間状態の証拠でも、将来別の証拠が出てきたときに、組み合わせて意味を持つことがあります。もう1つは、慰謝料の時効を頭に置いておくこと。不貞についての慰謝料請求権は、原則として「損害および加害者を知った時から3年」で時効にかかります(目安。個別の判断は弁護士にご確認ください)。今は引いても、時間が無限にあるわけではないことは、覚えておいてください。
12「証拠が取れなかった」も、1つの結論である
最後に、この記事でいちばん伝えたかったことを書きます。
証拠が取れないことは、確かにあります。数十万円を払って、写真が1枚も残らないことがあります。それは、悔しく、苦しく、誰にも言えない出来事です。この記事は、その現実を隠さずに書いてきました。それでも、最後に一つだけ、視点を変えることを提案させてください。
あなたが本当に欲しかったのは、写真だったのか
胸に手を当てて考えてみてください。あなたが探偵に依頼したとき、本当に欲しかったのは、ホテルの出入りの写真でしたか。それとも、この宙吊りの状態から抜け出すことだったでしょうか。
「疑いながら生きる」というのは、決着がつかないまま、毎日少しずつ削られていく状態です。写真は、その決着をつけるための手段でした。手段であって、目的ではなかったはずです。
そして──もし調査の設計が適切で(狙うべき日を外していない)、それでも不貞を裏付ける事実が確認できなかったのなら、それは「疑いが晴れた」という一つの決着です。あなたはお金を払って、写真を買ったのではありません。疑わなくてよい理由を買ったのです。それは、平穏そのものです。
それでも、割り切れない気持ちについて
きれいごとで終わらせるつもりはありません。「疑いが晴れたなら良かったじゃないか」と言われても、支払った金額の重さは消えません。「あの数十万円があれば」と思う夜も、きっとあります。それは当然の感情で、否定する必要はありません。
ただ、その痛みを小さくするために、この記事はセクション10の「依頼前にできる4つ」を書きました。不成功の確率は、契約前に下げられます。4つを済ませてから依頼した人と、そうでない人とでは、結果を受け止めたあとの気持ちまで違ってきます。
13SNS・体験談で語られている「実際の金額」と結果
相場の話をいくら読んでも、実感は湧きません。そこで、SNSや体験談として実際に語られている金額と結果を、良いものも悪いものも並べて置いておきます。
これらは個人の投稿であり、統計ではありません。ただし「振れ幅の実態」を知るには、平均値より役に立ちます。
| 語られている内容 | 金額 | 結果 |
|---|---|---|
| 1日5時間の調査 | 約8万円 | 短時間・単発。狙う日が明確だったケース |
| 2週間の長期調査 | 約30万円 | 期間を張ったパターン |
| 調査を依頼したが証拠が撮れず | 約10万円 | 返金もなく、費用がそのまま損失に |
| 証拠を取得 | 約35万円 | 慰謝料請求の証拠として活用できた |
| 一般的な総額の目安 | 40〜50万円前後 | 安ければ10万円台、難しい調査では100万円超も |
表:SNS・体験談で語られている実費と結果。金額の幅より、「同じくらい払っても結果が正反対になりうる」という点に注目してください。
この表から読み取ってほしいこと
10万円で終わった人もいれば、10万円が丸ごと消えた人もいます。差を生んでいるのは金額ではなく、調査日の精度です。狙う日が定まっていた人は短時間で終わり、定まっていなかった人は、時間だけが溶けました。
SNSの体験談を読むときの注意
SNSには「やって良かった」と「後悔した」の両方があります。どちらも本当です。ただし、投稿されやすいのは極端な結果のほうだという偏りは意識してください。うまくいった人の多くは、そもそも何も投稿しません。
数字は参考にしていい。感情は参考にしなくていい。あなたの事案は、他人の事案ではありません。
14返金は「されない」だけではない——落ち度があれば請求できる
ここまで、この記事は「返金されないケース」を中心に書いてきました。それは事実です。しかし、それだけを書くのは、正確ではありません。読み終えたあなたが「泣き寝入りするしかない」と結論づけたとしたら、それはこの記事の書き方が不十分だったということです。ここで是正します。
国民生活センターの公式回答
国民生活センターは、「調査は完了したが、思ったような成果が得られなかった。返金してほしい」という相談に対して、公式に次の趣旨の回答を出しています。
ただし、依頼した調査が不足しているなど、事業者に落ち度があった場合は、調査の完全な履行や返金などを求めることができる可能性があります。
この回答は、二つのことを同時に言っています。「証拠が取れなかった」こと自体は、必ずしも事業者の落ち度ではない。契約どおりの調査をしたのに対象者が動かなかった——それは履行されているのであって、返金の理由にはなりません。
しかし同時に、事業者に落ち度があれば、返金を請求できる。この「落ち度」がどこにあるのかを、依頼者は誰にも教えてもらえないまま、ただ「取れませんでした」という一行を受け取っています。
「落ち度」とは何か——不成功と落ち度を切り分ける
証拠が取れなかった、という一つの結果の裏には、まったく性質の違う原因が並んでいます。ここを切り分けないまま「返金してほしい」と言っても、話は進みません。
| 起きたこと | 落ち度にあたりうるか |
|---|---|
| 契約どおりの日時・時間、契約どおりの人数で調査したが、対象者が動かなかった | 落ち度とは言いにくい(契約は履行されている) |
| 契約と異なる内容の調査が行われた(依頼していない場所・対象を調べていた) | 落ち度にあたりうる |
| 契約した調査時間が、実際には稼働していない(時間の水増しが疑われる) | 落ち度にあたりうる |
| 調査報告書が交付されない、または記載が著しく不十分 | 落ち度にあたりうる |
| 報告書の内容が、事前に自分が伝えた情報の焼き直しでしかない | 落ち度にあたりうる |
| 依頼者が中止を伝えた後も、無断で調査が継続され、その分を請求された | 落ち度にあたりうる |
| 依頼者が口を滑らせ、相手に警戒された | 依頼者側の要因であり、返金は難しい |
表:「取れなかった」の中身を、この粒度まで分解してください。左の列のどれに当たるかで、話す相手も、話し方も変わります。
国民生活センターのADR(和解の仲介)に持ち込まれた事案には、仲介委員が調査報告書を精査したうえで「その日の調査は依頼者の意向に沿ったものではなかった」と指摘し、事業者が返金する形で和解が成立したものがあります(事業者名は伏せます)。報告書の中身は、事業者を守るためだけの書類ではありません。検証されれば、依頼者の側の材料にもなります。
② 報告書の時系列に、説明のつかない空白時間がないかを見る。契約した時間、本当に稼働していますか。
③ 消費者ホットライン「188」(いやや、局番なし)に電話する。最寄りの消費生活センターにつながり、相談は無料です。
④ 探偵業者は、あなたの代理人として解約交渉や返金交渉を行うことはできません。これは国民生活センターも公式に回答している点です。「うちが話をつけます」という申し出には、慎重に。
留保を書きます。「落ち度があれば必ず返金される」という意味ではありません。和解が不成立に終わった事案も、和解が成立した後に事業者が支払わなかった事案も、現実に存在します。それでも、書類を集めて188に電話するのに、費用はかかりません。個別の判断は、消費生活センターまたは弁護士に確認してください。
15「完全成功報酬でお受けします」は、探偵が”クロだ”と判断した合図
ここからは、多くの人が見落としている「読み方」の話です。探偵が提示した料金プランそのものが、探偵によるあなたの案件の見立てである——この一点を知っているだけで、相談の意味が変わります。
完全成功報酬型は、探偵にとって賭けである
「証拠が取れなければ0円」という完全成功報酬型は、依頼者から見れば有利な条件に見えます。しかし探偵の側から見ると、失敗すれば人件費も車両費も丸ごと自社の損失になる契約です。誰にでも無条件で提示できるものではありません。
だから、探偵はこの形式で受けるかどうかを事前に審査しています。弁護士法人が運営する解説サイトが、その審査ポイントをはっきり書いています。「シロの可能性が高くないか」「成功条件が複数になっていないか」「達成不可能な難易度ではないか」「他社にも同時に依頼していないか」。
この審査を、依頼者の側から読み替える
審査があるということは、審査の結果が返ってくるということです。そしてその結果は、料金プランの提示という形で、あなたに伝えられています。
| 探偵が言ったこと | その裏で探偵が判断していること |
|---|---|
| 「完全成功報酬でお受けできます」 | この案件は証拠が取れる見込みが高いと踏んでいる。=クロの可能性が高いと見ている |
| 「完全成功報酬ではお受けできません」 「時間制・パック制でのご案内になります」 | シロの可能性がある、あるいは難易度が高いと踏んでいる |
表:料金プランの提示は、単なる価格の話ではありません。探偵があなたの案件をどう見立てたかの、無言の回答です。
それは、あなたが数十万円を払う前に得られた、最も安い情報です。この記事の04で書いたとおり、「そもそも浮気していなかった」というのは、不成功の理由の中でも最も頻度が高いもののひとつです。疑いが晴れる可能性を、プロが有償の調査に入る前に示唆してくれた——そう受け取ることができます。
ただし、いいことばかりではない
完全成功報酬型には、別の顔もあります。取れなければ0円である代わりに、取れたときの成功報酬は高く設定されるのが通常です。弁護士法人系の解説では、成功報酬制の費用相場を100万円台〜、条件によっては200万円を超える場合もあると書いています。この記事の07で示した時間制・パック制の目安(20時間で35〜50万円前後)とは、桁が違ってきます。
「取れなければ0円だから得だ」と考えて飛びつくと、取れたときの総額で青ざめることになりかねません。取れなかったときの金額と、取れたときの金額。両方を、契約前に紙の上で確認してください。
・「成功した場合、私の支払いは合計いくらになりますか。」
・「成功報酬は先払いですか、後払いですか。」(先払いなら失敗時に”返してもらう”手間が発生し、後払いなら”払わない”だけで済みます。この差は実務上とても大きい)
この3つに即答できない事務所とは、契約しないでください。
この読み替えは、探偵の側からは決して語られません。「うちでは完全成功報酬をお受けできません」の後に「=あなたの相手はシロかもしれません」と続けたら、その相談は依頼にならないからです。構造上、書かれない情報です。だから、ここに書いています。
16「調査日」を契約書に書かせる——動かない日を狙われないために
この記事の03で、不成功の最大の原因は「調査日の選定ミス」だと書きました。ここでは、そのもう一段裏側にある話をします。選定ミスは、必ずしも「ミス」とは限りません。
動かないと分かっている日を、狙って張り込む
悪質な業者の手口として指摘されているのが、対象者が動かない可能性が高いと分かっている日を、あえて調査日に選ぶというものです。目的は二つあります。ひとつは「調査した」という実績(=請求根拠)を作ること。もうひとつは、「今回は空振りでした。次はもっと時間を取りましょう」と、追加契約へ誘導することです。
依頼者から見ると、この二つは「不運な空振り」と区別がつきません。対象者が動かなかったという結果は、まったく同じ見た目をしているからです。
この事例が業界内部から公表されたという事実そのものが、こうした手口が例外的な想像ではないことを示しています。
行動記録を渡すだけでは、足りない
この記事の10で、「依頼前に対象者の行動記録をつける」ことを勧めました。それは今も正しい。しかし、行動記録を渡すだけでは、この手口を防げません。記録を渡しても、いつ調査するかを決めるのが探偵側であるなら、渡した情報は「動く日」ではなく「動かない日」を特定するためにも使えてしまうからです。
必要なのは、もう一歩です。「いつ調査するか」を、契約書に書かせる。
② その日を選んだ理由——「対象者が定時退社し、直帰しない曜日であるため」など、あなたの行動記録と対応させる
③ 1回あたりの調査時間と、稼働の単位——「1稼働=何時間か」を必ず数字で。ここが曖昧だと、請求額が数十万円変わります
④ 調査日を変更する場合の手続き——「事前に依頼者の同意を得る」と明記させる
③について補足します。「◯稼働」という単位は、事務所によって意味が違います。「調査開始から20時間」なのか、「実働20時間」なのかで、支払額はまったく別のものになります。国民生活センターのADRに持ち込まれた事案でも、この稼働の定義をめぐる争いが繰り返し起きています。
この4項目を嫌がる事務所の意味
「調査日は当日の状況を見て柔軟に判断します」——この答えは、一見プロフェッショナルに聞こえます。実際、対象者の動きが読めない事案では、柔軟性が必要な場面もあります。
だからこそ、「柔軟に」で終わらせず、「変更するときは事前に私の同意を取ってください」と足してください。これを断る理由は、本来ありません。断られたなら、その事務所は、あなたの同意なしに調査日を動かす前提で契約しようとしている、ということです。
調査日の議論を歓迎するかどうかは、それ自体が、その事務所を測るものさしになります。
FAQよくある質問
依頼を決める前に、確かめておくことがあります
証拠が取れない確率は、契約前に下げられます。成功の定義は何か、証拠が取れなかったとき料金はどうなるか、何名体制で動くのか。この3つを聞くだけで、事務所の姿勢ははっきり分かります。無料相談は、査定される場ではなく、あなたが探偵を面接する場です。話すだけでも、次に何をすべきかが整理できます。契約しないと決めても、失うものはありません。
無料相談してみる(24時間受付)相談は無料です。その場で契約する義務はありません。特定商取引法により、断った相手への再勧誘は禁止されています。
探偵に依頼しても、証拠が取れないことは実際にあります。「必ず取れます」と言い切る事務所があれば、その言葉のほうを疑ってください。不成功の最大の原因は調査員の腕ではなく、行動パターンを把握しないまま調査日を決めてしまうことです。つまり、空振りの多くは契約前の準備段階ですでに決まっています。
- 事務所が掲げる成功率の数字は、定義がバラバラで比較できない。聞くべきは%ではなく「成功の定義」
- 不成功の5つの理由のうち、3つは依頼前の準備で確率を下げられる
- 「会っている証拠」と「不貞の証拠」は別物。この中間状態で終わるケースが最も多い
- 成功報酬型でも、成功の定義が曖昧だと不貞の証拠なしに請求されることがある
- 探偵は依頼者の代理人として返金交渉ができない。争いは自分か弁護士で。迷ったら188
- 依頼前の4つ(行動記録・成功の定義・調査体制・証拠の水準)は、すべて無料でできる防御
そして最後に、もう一度だけ書きます。証拠が取れなかったことは、必ずしも失敗ではありません。調査の設計が適切で、それでも不貞を裏付ける事実が確認できなかったのなら、それは「疑いが晴れた」という一つの結論です。あなたが本当に欲しかったのは写真ではなく、宙吊りの状態から降りることだったのではないでしょうか。何も分からないまま何年も疑い続ける生活より、答えが出るほうが、結果的に軽いということもあります。どうか、準備をしてから依頼してください。それが、いちばん確実な備えです。
探偵業法(警察庁)、国民生活センターの公表資料、裁判例および弁護士の公開解説を一次情報として確認しながら執筆しています。特定の探偵事務所からの依頼により記事内容を変更することはありません。本記事は情報提供を目的としたもので、法律相談・調査の受託ではありません。個別の判断は弁護士または探偵業届出済の事業者にご確認ください。

